仏頂面

肉眼という語感の生々しさ

曖昧な気怠さの中

今日も今日とて不甲斐のないことを繰り返している。

自分を肯定することも出来ず、当たり前のようにその身体にまとわりつく肉を引き千切らんとばかりにつねってみたりする。

喉の奥に手をやったり、終わりもなく食べてみたり、また喉に手を出してみたり。

それはいつの間にか収まっていたはずのものだった。

だのに、また始めてしまったのだ。歯止めをかけたいはずなのに、ゆるゆると続けてしまう。惰性、というのが正しいのか、欲、というのが正しいのか。

テレビの音がひどくかわいて聴こえる。


どこかしこに、私を侮辱し劣等を抱かせる人間がわらわらといる。

負けたからなのか、負けることすらできなかったのか、私は私の価値を見出すことを諦めた。

しかしまた、小さく足掻くから 苦しいのだ。


誰か私を愛すと言うのなら、私には価値があるというのなら、殺してほしい。

生きることほどの苦痛と快楽を私は望んではいなかった。

あわよくば、腕の中で死なせてほしい。きつくきつく、身体の中に潜り込んでしまうくらいの息苦しい抱擁を、私は求める。




プロローグ。